Greylisting方式による迷惑メール対策

Greylisting(グレイリスティング)方式とは

Greylisting方式は、無条件にメールの配送を拒否するBlacklist(ブラックリスト)、無条件に配送を許可するWhitelist(ホワイトリスト)に加えて、判断保留用のGreylist(グレイリスト)を用いる方式です。

この方式では、初めてメールを送信してくるサーバに対して、一時的な配送拒否を行うとともにGreylistに登録します。

電子メールサーバの規格では、一時的な拒否の際には、ある程度時間を空けて再配送する事が求められており、規格に沿ったメールサーバソフトであれば一般的に15分前後の間を置いて再配送を試みるはずです。

こうして、Greylistに載っているサーバが、5分以上間を空けて再度メールの送信を試みた場合に、初めてメールの配送を許可します。

迷惑メールの送信に利用されるツールは、短時間に大量のメールを捌くため、一時拒否に対して再配送を試みなかったり、一時拒否されると即座に再配送を行うような動きをするものが多く、こうしたメールの大量送信用ツールから送られる迷惑メールを受信前に遮断することが可能です。

また、頻繁にメールをやりとりするメールサーバは、自動的にホワイトリストに登録され、一定期間(現状は35日)は無条件で配送が許可されるようになります。

Glaylisting動作イメージ

Greylisting方式の注意点

メールの配送に短時間の遅延が発生します

メールの送信時に最短で5分、長いと1時間程度(送信元メールサーバの設定によります)の遅延が発生します。

「今メールを送ったから」という電話を受けたとしても、その時点では電子メールが届いていない可能性があります。

ごく希に必要なメールが遮断される場合があります

送信元のメールサーバが、一次拒否に対して正しく対応してくれないような場合に、必要なメールであっても遮断されてしまう事態が予想されます。

本来は、送信元メールサーバを正常な動作に変更してもらうのが筋ですが、どうしても不可能な場合、ホワイトリストへの登録などで対応いたしますので、以下の情報を添えて情報連携推進本部までご相談ください。

  • 送信者のメールアドレス
  • 受信者のメールアドレス
  • 送信者がメールの送信を行ったおおよその時刻
  • 送信元組織のメールサーバ名(可能であれば)

全ての迷惑メールを遮断できるわけではありません

迷惑メールの送信業者が、一次拒否に正しく対応するメールサーバを利用している場合には、これまで通り迷惑メールが配送されてしまいます。

どの程度迷惑メールが減少するかは、個人差がありますので予めご了承ください。